ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】


自分の命に代えても守りたい女…?


「うそ…」

「嘘なんかじゃないよ。
名前こそ言わなかったけど
私とお兄ちゃんは、美羅のことだって
すぐ分かった。

それを聞いた理絵さんは
不思議と平然な顔して
それでいいって言ったの」

「あの理絵さんが?」

「そう…
でも、一つだけ条件がある。
一日だけ、自分の言うこと
なんでも聞いてくれたら
結婚は諦めるって…」


理絵さんがまず言ったこと

それは、今までセフレ同然の関係で
恋人らしいことは、ほとんどしてこなかったから
その日だけは
自分を彼女として扱って欲しいと…


何度頼んでも連れてってくれなかった
聖斗の家へ行きたいってことだった。


あれが
理絵さんの条件だったなんて…


聖斗の部屋で、聖斗のペットで
彼女として抱かれること…


それが、理絵さんが結婚を諦める為
聖斗に科した条件…


だから聖斗は理絵さんを拒めなかったの?
私と生きる為に
聖斗は理絵さんに言われるまま
彼女を抱いたの?


知らなければ…
あの場に私が居なければ
私は何も知らずに聖斗と一緒に居れたの?


「聖斗君ね、理絵さんが帰った後
お母さんに美羅が今日帰って来るって聞いて
ずっと待ってたそうだよ。

でも夜遅くなっても美羅は帰って来なくて
そしたら、お母さんが勝手口の鍵が開いてるのに気付いて
そこには美羅の靴があった…

聖斗君は最悪の状況を想像した。
自分が理絵さんを
…その…抱いてるのを美羅が…」

「そうだよ…私、見た…」

「うん…そうだよね。
だから美羅は家出したんだよね。
そして、男性と同棲した」


智可は驚くほど詳しく私のことを知ってた。


「智可、どうしてそこまで?」

「聖斗君はね、毎日の様にウチに来て
お兄ちゃんに相談してたの
悪いと思ったけど
私ね、その話し盗み聞きしてた。

美羅のことが心配だったから…」

「そうだったの…
でも結局は、聖斗は理絵さんを選んだんだよ…
私じゃなく
理絵さんを…」


私がそう言うと
智可の表情が一変した。


「違う!!
美羅は聖斗君のこと、誤解してるよ!」