トイレから帰って来た聖斗は
彼の携帯を握り締め
ベットに座ってる私に何かを感じたのか
携帯をスルリと奪い取ると
私の横に並んで座った。
「どうした?」
「…メール…女の人から…」
「気になるか?」
「別に…」
聖斗の彼女のことが
気にならないワケが無い。
「見ていいぞ」
そう言って
聖斗は携帯を私の前で開けると
ボタンを押す。
見たくない…
でも…
『聖ちゃん、もう寝た?
今度のデートはいつ?
明日は会えないの?
理絵、寂しいよぅ…』
堪らず携帯から目を逸らす。
胸がキリキリと痛み
嫉妬という感情が湧き上がってくる…
「彼女は聖斗のこと
きっと、凄く好きなんだよね。
聖斗も彼女のこと好き…」
「美羅!!
俺が好きなのは美羅だ…
言ったろ?
理絵とは別れる」
「別れ…られるの?
伯母さんも言ってたじゃない。
結婚も考えてたんでしょ?」
結婚という言葉を聞かされた時は
正直キツかった。
「あれはお袋が勝手に言っただけだ。
第一、俺は理絵と結婚なんて
考えたことなんてねぇよ…
言い方悪いけど…
理絵とは気持ちより
体の付き合いって言うか…」
口ごもる聖斗。
「それって…セフレってこと?」
「んーっ…完全なセフレってんじゃねぇけど…
理絵には、俺は好きな女が居るって言ってある。
それでもいいって言うから
付き合ってた」
「…好きな…女?」
「…美羅のことだ…」
「でも、一杯、キスしたんだよね…?
理絵って人、何度も抱いたんでしょ?」
「美羅…」
「イヤだよ…
聖斗が他の女の人を…
考えるだけで堪んないよ…」
過ぎたこととはいえ
我慢できなかった。
自分勝手な言い分だってことも
ちゃんと分かってた。
「これからは
美羅以外の女は抱かない」
どうしてなんだろう…
その言葉を聞いても
何故か心のザワつきは消えず
不安な気持ちは増すばかりだった…


