臆病なあたし






もう、無理


無理だよ

この気持ち溢れちゃうよ




『わかってるなら、あたしが将吾の事避けてるってわかってるなら…話しかけてこないでよ』



『……え…………』



溢れたら止まらない



『なんであたしが避けてるか分からない?』



止まらない



『……彩奈』



止められない




『っ……好きだよ、将吾…新しいクラスになった時からずっと…』



『……………』



もう、引き返せない




『でも将吾が田原さんと付き合ってるって知ったから…もう好きでいたら駄目って分かったから避けてたの…』




コップから溢れだした水が

もう戻らないかのように



『本当に好きだよ』


あたしの気持ちも
心から溢れてしまった



蓋を、出来なかった