泣き止んだ後、未知留の持ってたチョコが欲しいとお願いした。


だって、未知留の気持ちの行き場がないみたいで、可哀相に見えたから…。


俺が受け止めてやりたくて。


『嫌だ』と拒否りまくってたけど、俺のしつこさに負けたのか、渋々差し出してきた。


智に渡す筈だった、恋する気持ちが一杯こもったチョコは、少し苦くて…。


きっとこのチョコ…気持ちが伝わった時食べたら、めちゃくちゃ甘いんだろうな…。


別れ際、未知留と約束した。


来月の14日のホワイトデー。


チョコのお礼に、どっか行こうって。


そう約束したんだ。

君に、俺の気持ちを届けたくて…。


少しでも、俺を知って欲しくて…。