未知留を智の家に案内した。 ダメだと分かっていても、俺に止める権利はない。 分かっているけど、俺の心の中は複雑だった。 インターフォンを押し、少ししたら智が出てきた。 硬直した未知留を残し、俺は離れた場所で彼女を待った。 未知留…頑張れ。 自分の気持ちを、ちゃんと伝えてこい! 俺が付いてっから。 『未知…留?』 涙を一杯溜めた未知留が走ってきた。