桜の木の下で




誰かがわたしの頭を優しく撫でてくれている。



お兄ちゃん、かな…?



すると次は頬を触ってきた。



「んっ…」



目を開けると、目の前には先輩の優しそうな顔があった。



「あ、起こしちゃった?」



「…おはよう、ございま…す」



「おはよう」



そう言って、また頭を撫でてきた先輩。



急に何かにすがりつきたくなったので、先輩の胸板に顔をうずめる。



「っ!!?」



「あったかい…」



ぎゅっと先輩のTシャツを掴んだ。