桜の木の下で




「寒くない?」



「へっ?あ、はい」



急に聞かれて、びっくりして変な声が出た。



「良かった」



先輩はまたニコッと微笑んで、ココアを飲んだ。



「…ねえ優希ちゃん」



「はい?」



「携帯、見た?」



「え?」



そう言えば、先輩の家に来てから一回も見てなかった。



「見てみな」



「あ、はい」



カバンから携帯を取り出し、開いてみる。



「……っ!!?」



メールが52件、着信が30件きていた。



「…俺もさっき見たらさ……」


と先輩が携帯を見せてきた。



「えっ!!?」



メールが54件、着信が28件だった。



「嘘…!!?」