桜の木の下で




着替え終わってリビングに行くと、先輩はバスケの雑誌を読んでいた。



「お風呂、ありがとうございました」



「いーえっ。あ、ドライヤー洗面所にあるからね」



「あ、はい」



先輩はニコッと微笑んで、立ち上がった。



そしてこっちに向かってくる。



お風呂に入るのかなあ…と思っていたら。



ぎゅっとまた抱き締められた。



「せ、先輩…!?」



「すげえ、俺と同じ匂いがする」



「…し、シャンプーとボディーソープですか、ね」



緊張して上手く話せない。