桜の木の下で




「…コンビニ、行けそうにないね」



わたしを抱き締めたまま、先輩が言った。



「そ、そうですね…」



先輩の心臓の音が聞こえて、ドキドキする。



「せ…先輩、もう離しても…大丈夫ですよ」



「あ、ごめん」



ぱっと先輩が手を離した。



先輩の匂いに包まれて、危なく気絶しそうになった……



「…パンツ、貸そうか?」



「…遠慮しておきます」



先輩の冗談はさておき。



ど、どうしよう……!



「お風呂、家に帰ったらでいいんじゃない?」



「そうですかね…」



うーん、と頭を悩ませる。