桜の木の下で




「そのときは俺が助けるから、ね」



「え、あ…はいっ」



先輩の真面目な表情にびっくりして、何も考えずに返事をしてしまった。



今の返事、増岡先輩に失礼じゃないですか…!






先輩ホントに本気で言ってるんですか?



前みたいに無意識にからかわれていたら恥ずかしい。



「あ、俺まだ着替えてなかった」



先輩が立ち上がり、自分のロッカーに向かった。



「わたし、外出た方がいいですか?」



「いいよ、別に」



え、いいんですか。



先輩がTシャツを脱いだ瞬間、見るのが恥ずかしくて思わず俯いた。



お兄ちゃんいつも風呂上がり上半身裸だから見慣れてるはずなのに。