桜の木の下で




「だって優希いると集中できないんだもん」



「んじゃあわたし帰る」



「だめだめだめだめだめ」



全力で止められた。



「…江藤先生に怒られても知らないよーっ?」



「あ、それは困る」



お兄ちゃんは急いで、練習に戻った。



「ったく……」



お兄ちゃんのせいで先輩のこと見れないじゃん!