桜の木の下で




「何、お前の彼女?」



一人の先輩が、ニヤニヤしながらお兄ちゃんに聞いた。



「は?妹だけど?」



「っええぇぇええー!?」



悠太先輩以外の先輩全員が騒いだ。そしてこっちを見てきた。



悠太先輩はぷぷっと笑いを堪えている。



「お前妹いたの!?」
「てか年子かよ!」
「可愛いーっ」



いやいや可愛いはないでしょ…



「悠太以外俺の妹に手を出したらぶっ殺すからなーっ」



ええぇーっ!!とブーイングが出る。



「なんで俺はいいんだよ」



悠太先輩は笑いながらお兄ちゃんにボールを投げた。



「まあ、いろいろあんのよ」



お兄ちゃんはボールをキャッチし、ニヤニヤしながらこっちを見た。



「っ……!!」



なにあのムカつく顔は!