桜の木の下で




21:00



「ごちそうさまでした」



悠太先輩が帰り支度を始めた。



「あら、車で送って行こうか?」



お母さんが立ち上がる。



「いいえ、大丈夫です」



ご飯いただいたうえに送ってもらうなんて、と先輩は遠慮した。



「いいから遠慮するな!母さんよろしく!」



「はいよ!んじゃあ優希、留守番頼むわよ」



「はーい」



悠太先輩は二人に連行された。



「じゃあね優希ちゃんっ!」



苦笑しながら、先輩が手を振ってくれた。



「おやすみなさい!」



わたしも振り返す。



バタンとドアがしまった。



「……さて」



皿洗いでもしますか。



わたしは立ち上がって食器を片付け始めた。