真夏の日差しが痛い
体と体操服がこすれてひりひりする
顔にはりつく髪の毛がうっとおしい

「あつ−−−い」

私は一人呟いた
今日から夏休みが入って私は今学校に一人来て作業…というのも、無理はない。バイトもせんとどうせ暇なぐ−たら生活をするのは私くらいってことで、初日からこうやって学祭の準備しに来てるのはきっと暇な人等ばっか

「看板つくろ…」

私等の通ってる学校は体育祭で団ごとで色のキャラクターの物をつくることになってて、一年生は旗。二年生は空き缶でつくった垂れ幕。そして、三年は看板をつくることになってるねんけど、今年は何故か二年と三年のつくるものが逆転して私等は看板をつくることになってん。詳しくは分からんけど、三年生の受験が原因らしい。確かに看板よりかは空き缶でつくった垂れ幕のが簡単かもしれんけどつくることにはあんま変わりなんちゃうかなとか思ったりもした

「あれ、ななん来てるやん。皆は?」

「え、あれ、雄太?いやぁ皆バイトやろ。雄太バイトは?」

「ない!ってか一人でやるつもりやったん?」

「ん−ん、昼からさやも来るで」

「あ、そか。忠義はまだ来てないんか」

「あ、宇治川君も来るん?」

「なんかな−微妙やったけどな。暇や言うてたから来るやろ」

「あ、そうなん」

「まぁ来んかったら俺がしばき倒すけどな」

雄太はそう言って鞄からシャーペンを取り出して体操服の袖を捲った

「さ、描くで。これ、動物いっぱい描けばいいんやろ?」

「うん。ひたすら動物な」

毎年自分等の団のキャラクターって言うのは退廷表に出てるような有名なキャラクターをつかう。けど、私等の団はあえてそれを外してオリジナルに持ってくらしい。この前の団のミーティングで団長が言ってた。