「じゃあ、このグループ課題の班は出席番号順にするから」

夏が終わって秋に入ったらグループ課題があるっていうのは前々から先生から聞いていた

「じゃあ私らはななと雄太と宇治川君と相内君やな」

グループに別れて話し合いをするとき、さやが先人をきって話し出した

「このグループ課題って、用はなんでもいいから本をつくれってことやろ?」

「そう。で、リーダーどうする?」

リーダー決めの途端皆無口になりだすのは恒例のことで、少し黙った後雄太が喋り出した

「ここは−…じゃあ、忠義頼むわ」

「自分、ブキヨウなんで」

「あ、ブキヨウ、そう、じゃあ−…もうじゃんけんにしよう」

「なんやねんそれ」

ブキヨウやって言った忠義はどこか得意げな顔やった