「さや−今日の課題やった?」

「それがなぁ、やってないねん」

「あ、やっぱり」

高校生になって二度目の夏。二年になって、はじめての夏が来た

「ちゃうねんも−な、駄目やねんこの暑さが。昨日もやろうと思ったんやけど暑くてやる気なくしてん」

「でも今年ほんまに暑いなぁ。異常気象やで、梅雨も短かったし」

「梅雨がないってことは、食物もやばいってことやな」

「雄太−」

「おはよ雄太」

「おはよ。知らんかったやろ」

「いや、知ってるし。ってか当たり前やし」

「あ、そう」

雄太とは、最近しゃべるようになった
忠義とは一年の時から仲良かったみたいでいっつも一緒にいて、忠義の背が高いのもあるし雄太も高いのもあってのっぽ二人組が並ぶと妙な圧迫感がある

「あ、なな。私ちょっとトイレ行ってきくるわ」

「あ、うん」

席はまだ出席番号順で私の後ろが雄太でその後ろがなな、忠義の順になってる
この席で良かったこともあるし、辛くなることもあった
でもそれは私にとって人生のとっても大事な出来事となったから今も思い出すと少し胸が痛むけど、いい経験をしたと思ってる