理想彼氏


***

『何さ、翔のバカ。意地悪!』

なんて愚痴っててもしょうがないよね・・・


ハァ、と溜息をつくと同時に、前から甲高い笑い声の塊が聞こえてきた。



誰かと思ってみてみると、ウチのクラスの女子達。
その人たちはクラスの中心的存在で、あんまり好きじゃないタイプ。


その女子達は、あたしに気づいたのか、おしゃべりを止め思いっきり睨んできた。


『な、何??』

「・・・」

しばらく停止して、お互いにらみ合ったが、やがて、その子たちは横を通り過ぎていく。


その際に

『別れろ』

『ブース』

『シネよ』

『うぬぼれんな』

そう吐き捨てられた。