あいつは女で。 ただの他人なんだ。 だから助けるなんて・・・ 「きゃっ!」 ああ、無理だ。 俺の身体は勝手に動いていた。 「お前ら、なにしてるわけ?」 屋上に入ると二人組の不良があいつを押し倒していた。 あいつななんで押し倒されたかわからないって顔をしている。 馬鹿が。 「ひっ!虎様だ!」 一人の不良が声をあげた。 虎様って俺どんだけだし。 恥ずかしいからそれはやめてほしい。 「お前らさ、女二人がかりで押し倒して楽しいか?」