屋上は誰もいなくて少しだけ肌寒い風邪が吹いていた。
「あのさ、あんた虎のなんなわけ?」
やっぱり・・・。
そうきたか。
なんなわけって・・・
妹なんですってごまかし今更きかなさそう。
「とっ友達?」
これが私が出したベストな答えだ。
まあ、公衆の面前で毎日朝登校中に好きを連発してるのを知っていれば嘘なんてすぐわかるだろう。
「好きなんでしょう?虎のことが?」
ほらね。やっぱりそうきたか。
もう嘘はつけなさそうだ。
「そうだよ。虎君が好きだよ」
改めて人の前で言うと恥ずかしいな。
多分今さらなんだけどね。

