おれやユミがいわなくても、きっといつかはアキラの耳にも今日のことがつたわるだろう。

見えなくなった愛さえあれば、証拠はなくてもうわさだけで動けるのだ。


おれは指輪をにぎりしめ、ちいさなしかけを考えついた。

一方的に殴られるのは、はっきりいって、もうごめんだ。

ユミもアキラもそしておれも、みんながまえにすすむためにはこのままの状況でいいわけがない。

それならば、すべてを解決させなきゃならない。