「一度もでたことはないけど、なんだか悪い気がしちゃって。アキラって、こわそうな子たちとつきあってて、あんなんだけど、意外とやさしいし。あたしに暴力ふるったことって一度もないんだ」

そうかとしかいえない。

「でも、わかれてからはなんだかメチャメチャ。あたしのバイト先ではってたりするんだよ。もう信じらんない。会っても話すことなんてないのにね。おかげで、ケンタのバイトは辞めちゃった」

ユミの目には涙がたまりはじめていた。
からんだ指に力がはいる。