だいじの近くにある名前

おたがい服を半分着たまま、ソファーのうえでそれからしばらく抱きあった。
横むきになって身体をぴったり密着させて、それで座面はぎりぎりだ。

視覚をとじて、くちびると手のひらだけに全神経を集中させる。
不器用に耳をなぞった指先は、あごのラインをゆっくりしたにおりていく。
背もたれにはさまれたユミが苦しくないよう、なるべく猫背をキープした。