だいじの近くにある名前

母親にはガキだなんだとばかにされた。

ひとり息子が殴られたんだぞ、すこしくらいは心配しろよ。

心のなかでそういうと、仕事帰りに痛み止めと漢方みたいな軟膏を買ってきてくれた。

それにしても、この怪我ほんとに治るのかな。

おれの心配をよそに、二日後には顔のあざは淡い色になっていた。

腫れもだいたい引いている。
身体の痛みもだいぶいい。

がんばれ細胞、赤血球。