だいじの近くにある名前

しばらくしてメールが返ってきた。

「わかんないけど、とりあえずはだいじょうぶかな」

文のあとにピンク色のニコニコマーク。
あんまりあてにはならない絵文字。
不自由な現代人はばかみたいにボタンをおした。

「まあ、話くらいならいつでもきいてやれるし、なんなら元気になれるCDも貸してやるから」

うん、ありがとうという返事を送ってユミはケータイをとじた。
おれは曲に耳をかたむけ、眠りについた。

クラッシュの曲は『ポリスとこそ泥』。
そんなつもりじゃないんだ、おれは。