「あたしが中三のときからつきあってるから、急にひとりになっちゃった気がするんだろうね」

なんとこたえていいのかわからない。
あぶなっかしいが、おそるおそるきいてみる。

「なんで、わかれちゃったの」

「もう、これ以上いっしょにいてもしょうがないって思って」

電話のむこうでユミは息を荒くしていた。
どうやらわかれ話は、彼女のほうから切りだしたようだ。
どうにもしようのないおれは、ひとりぼっちできくだけだ。

「ごめんね、わけのわかんない電話しちゃって」

いいよといっておれは彼女をうながした。

それにしても女って、どうして自分のほうからふっといて泣いたりできるんだろう。