「どんな感じのが好み? 邦楽も洋楽も、けっこういろいろそろってるよ」

ユミはいつかのように考えずにいった。

「あたし、あんまりよくわかんないから、いって見てみる。いいかな?」

なんだか、とつぜんすぎる展開だ。
おれとしては次の日に何枚かお気にいりをもってくるだけの予定だったのに。
いきなりユミが家にくる。
まだ友達にすらなっていない女が。

「いいけど、いつ」

「今日。学校終わったら」

こんなとき、女はいつでもパワフルだ。
断るわけにもいかないので、おれは軽くオーケーした。
そういえば、エロ本かくしておいたかな。