昼休み終わり五分前のチャイムが鳴った。

佐伯さんと話をしているのに、笑顔で佐伯さんとおしゃべりができるのに。
心は裏腹で打算だらけ。
友達じゃ困るけど、もっと彼女に近づきたい。

「いちご牛乳飲み終わった?」
「ん~。あと少し」
のんびり彼女が言う。
「あと少しって。もう五分前だよ。先生来ちゃうって」
「あは」
目を反らされた。
「おいおい」

笑いながら、こっち向いてよって言葉を飲み込んだ。