「あの二人って長いの?」
何気なく聞いてみた。ついでに佐伯さんの机に手をついてみた。
内心どきどき。
「そうだよ~。もう一年かな」
やなぎとは違ってにこりと笑ってくれる。
嬉しいような、くやしいような複雑な気分だ。
「一年の時からだっけ」
「そうそう。やなぎから告白したんだよ~。なんだ青くん知ってるんじゃん」
「有名だしね。あのぞっこんぶりは」
ふふっと彼女は笑う。あははじゃなくてふふって笑った。
やなぎといる時とは違う笑顔。
やっぱり悔しいな。仲、いいの見せつけられてる気分だよ。