君だけのもの



『わかった。日悠と仲良くやってっか?』

「それなりに。」

『まぁ、日悠が陽奈に手を出すわけねぇから安心か。』

あー確かに、入学式以来、日悠はあたしに触って来ない。

嬉しかったり悲しかったり?

悲しくはないか。

「うん。大丈夫だよ。」

『俺が帰るまで寂しくて泣くなよ?』

「泣かないよ。もう切るよ?」
『後少しだから我慢しろな?』
いつまで子供扱いするんだろ…。

「だから、寂しくないから!!切るよ!?じゃあね。ばいばい。」
これ以上続けると切れないと確信したあたしは、お兄ちゃんの返事を待たずにブチッと切った。