あたしは、怖くて声も出なかった。

「あんたなんか…いなきゃよかったのよ!!」


絵里奈さんはあたしの方に詰め寄ってきた。

ナイフを持ってる絵里奈さんの手は震えている。


「え、絵里奈さん!!止めて!!」


あたしの声は絵里奈さんに届いてない。

「絵里奈さん!!!」

「あんたなんか死んじゃえばいいのよ!!!」

そう言って、絵里奈さんは声を上げてナイフを振った。


あたしは反射的に避けたけど…腕をかすった。

「いっ……」

あたしが床に座り込むと、絵里奈さんは息を荒くして、もう一度ナイフをあたしにむけた。


怖い…やだ……日悠…助けて!!