パタパタパタ・・・・
奥から駆け寄ってくる足音が聞こえてきた

姿を表したのは母親だ
優太を見て悲しげな表情をしてる

「あなたが・・・花憐が惚れた人だから悪い人ではないと信じていました。早く娘を返してください。あなたは帰ってください・・そして、もう花憐とは会わないでください・・・」

優太はそっと支えて私を家に入れてくれた・・・再び母に向き合い冷静に言った

「こんな事した野郎が、わざわざ家まで送りますか?」

パシンッ
「ふざけないでちょうだい!!」

母は優太の頬にビンタした
母は今にも泣き出しそうだった・・・

優太は視線を反らす事無く母を見続ける
私は耐え切れなくなり口を開いた

「お母さん!ふざけてないよ。私、親友に売られちゃったの・・」

「・・・どういうことなの?」

母は私の肩を強く掴み強く揺する

「私・・・鈴子にいじめられてるの・・・」

「バカ言わないで!鈴子ちゃんがそんなことするはず無いでしょ!!」

母興奮して大声で私に叫んだ

目には涙を流し、怒りに満ちた表情で・・・

「どうして?どうして・・信じてくれないの?信じてくれないで母親ずらしないで!!!」

とっさに言ってはいけないことを叫んでしまった

「・・・・・」

「お母さんは私の事何にもわかってない・・・」

私はそう言って優太の腕を掴んで家を飛び出した。