数分が経ち、その間もずっと優太は抱き締めてくれた
私はさっきまでの出来事を忘れるかのように、今では優太の腕の中で安心感に包まれる
「優太ありがとう。もう大丈夫。」
そう言って優太から離れようとした
ぎゅっ!!
バサッ
立ち上がると同時に無言で着ていた上着を私にかけてくれた
そしてその場に立ち上がり誰もいないことを確かめる
ヒョイ
「花憐、掴まってろよ!落ちるなよ?」
優太は私の身体を持ち上げてお姫様抱っこの体制のまま公園を出た
私は優太の首に抱きつく
自分の家に着くとそっと立たせてくれてゆっくり玄関のドアを開ける
ガチャ・・・・
(あれ?開いてる・・・・!!)
「優太!!ダメ!!!」
私はとっさに叫んだ
しかし、優太は私の言葉を無視してそのまま家に足を踏み入れた

