いつの間にか体育館の裏庭に来ていた

「花憐?どうした?何かあったか?」

突然後ろから名前を呼ばれおそるおそる振り向く
そこには暑そうに上着を扇ぎながら優太が心配そうに立っていた

「優太??」

不安や恐怖でいっぱいな心は安心感で包まれていく・・・

「何で?・・・優太がここにいるの?」

私は再び問いかける

「あぁ、俺はサボり中バレたらヤバいんだけどな」
優太は苦笑いをして言った

(変わらないね・・優太・・どこまでもやさしい優太)

私はそんな優太には知られたくなかった・・・
もし知ってしまったら優太が変わってしまいそうだから・・・

(優太には凪がいる・・もう頼れない・・・)

優太にバレないように笑って
「あはは、そうなんだ~。私もちょっとサボり!同じだね。じゃあ・・私行くね」

そう言って優太から離れようと立ち上がり歩き出した