―冬:2月―

まだ寒さが残る中、私達にはもう卒業というものが近づいていた

……………………

―2月下旬―

「もう、3月に卒業で…4月にはそれぞれ進学しちゃうんだよね…ハァーあ…」
鈴子は私の肩にもたれ掛かり項垂れた

今、私達は学校の屋上にいる…

優太は私の隣で楽しそうに携帯をいじり卓と話してる
それを見つめて私は目の前の景色を眺めた

辺りにはオレンジ色に染まった街並みが綺麗で惚れ惚れしてしまう…

ゆっくりと流れる川や家路へと急ぐ人の数、見てて飽きない…

「卒業しても…ずっと私達は変わらないよね?一緒にまたこうやって会えるよね??」

私は優太と卓と鈴子を見渡し不安な面持ちで見つめた
が、優太達は私の不安を取り除く位の笑顔で言ってピースした

『もちろん♪♪ずっと変わらないよ!!』

その言葉に安心して涙がこぼれた

「ありがと…ずっと一緒だからね!離れていてもずっと……」

私は手で涙を拭って言った
「おう!!ずっと一緒さ!心配すんな!♪」

ポンと優太は私の頭に手を置いて優しく撫でた

そして、皆で笑い合って一緒に帰った