「あっ、これこれ!!」
あたしが指さしたのは熊がついたネックレス。
「やっぱかっわいー♪」
「だったら買えばいーじゃん。ゆっとくけどぜってー俺は買わねえからな。」
まだなんも言ってないのにー。
そういってむくれるあたしの頬をツンツンとつつきながら笑うタクヤ。
「だって、もう少しで卒業じゃん。お祝いして〜っ」
「んなこと言ったら俺だって卒業するんだけど。」
「ほら、あたし引っ越しちゃうじゃん?だから買って!!」
そういうとタクヤは表情を少し曇らせた。
「何?あたしが居なくなって寂しい?」
ばーか、やっとせいせいできるぜ。
そんな風に言うのかと思ってた。
でも………
「そうだな。今までけっこう一緒にいたしな。」
ドクン……


