半年ぶりに家の前に立った。
思わず深呼吸をしてしまう。
…笑える。
気持ちをしっかり持って、また家を見上げた。
…お父さん、いるかな?
いるよね?
だって、いつも休みの日は家にいたもん。
疲れてるからって、家で寝てたもん。
”お父さんは家にいる”
私はそう思い込んでいた。
だから、家にも今日帰ると連絡はしなかった。
――でも
「あれ…?」
ガチャ、ガチャと家のノブを回すものの、鍵がかかっていて開かない。
家のチャイムを鳴らしてみる。
それでも、誰も出てこない。
私は焦って、二度、三度と連続してチャイムを鳴らした。
…お父さん、出てきてよ。

