僕の三歳の弟

私は、救急車の中で意識を失った。
私が、目をさめた時には、一樹とおばあちゃんとおじいちゃんだった。
おばあちゃんは、私の手を握っていてくれた。
その手を、私は握り返した。
「優?」
私は、その声に反応してゆっくり目を開けた。
「大丈夫かい?」
「大丈夫だよ」
そう言いながら、一樹のいる方に目線を落とした。
「一樹、元気?」
一樹は、何も言ってくれなかった。
「どうしたの?」
「優、落ち着いて聞いてくれ。」
おじいちゃんが、急に言って驚いた。
「わかったかい?」
私は何も言わずに、うなずいた。
「一樹は、ショックで声が出なくなっているんだ。」
「っえ?」
「一樹、おいで」
一樹は、えんぴつと紙を持って、私のひざの所に来た。
「一樹、ごめぇんねぇ」
「守って、あげれなくてごめんね」
そういいながら私は、一樹を抱きしめながら泣いていた。
そしたら一樹も、申し訳なそうに泣き始めた。
一樹が私の、服を引っ張っていた。
「一樹、どうしたの?」
そう言ったら、一樹が持っていた紙に何かを書き始めた。
『ぼくのせいで、ごめんなさい。
 かずきが、でんわしたから』
「一樹のおかげで私は、生きていられるんだよ。」
「ありがとぅ、一樹」
そう言って、一樹と私は微笑んだ。
微笑んだつもりだったのに、涙が出てきた。
そしたら一樹が、私の手を握ってくれた。
そうして、私と一樹とおばあちゃんとおじいちゃんでの4人の生活が始まったんだ。