忘れられない人

私もいつもどうり、一通りメイクをした後で、自分の席に向かった。

「どぉ?佐田さんからはメールきたの?」

友美も気にしていてくれたようで、真っ先に聞かれた。

「うん。佐田さんからはきたんだけどね・・・。肝心の藤咲さんからは、こなかったんだよ。」

「じゃあ、会社にメールしたんだ。」

「うん、そ。だけど、返事こなかったんだぁー。」

気にしない・・・と言いつつも、どんより気味の私を見て、

友美も励まそうとしてくれたようで、

「もしかしたら、昨日は定時で上がったのかもよ?今日は返事くれるよ、きっと。」

と、ぽんと私の肩を叩きながら言ってくれる。

そんな友美の言葉とは裏腹に、

凌からのメールが来たのは4日後の月曜日。

どんだけ私が落ち込んで、土日をやり過ごしたか・・・というのに。

凌からのメールは、そんな落ち込みを吹き飛ばすかのように、あっさりとしていた。

『忙しかったので、メール遅れて悪い。また飲みに行きましょう。湊によろしく。』