忘れられない人

私は運動神経がいい方でもないので、技能講習も、3日あけると勘が鈍る・・・じゃないけど、なるべくあけずに行こうと最初から心に決めていたのだ。

それこそ、免許を取ると決めた時点から・・・。

なのに、もうすでに2週間近く、バイクに触れていない。

もともと勘すら、そんなに感じていたわけではなかったので、

余計にその乗りづらさもあってか、私からバイクを遠ざけていた。

私の様子が変だと感じたのか、凌はその大きな手で、ポンポンと私の頭をたたきながら、

「・・・どした?何かあったか?・・・悪いな、気づいてやれなくて。」

やさしい声だった。

もともと人前で泣くタイプじゃないのに、

私の瞳には、涙がじんわり溢れてきていた。