忘れられない人

「またそんな慣れないもの履いてくるから・・・と言いたいとこだけど、浴衣姿って、いいもんだな。似合ってるよ。」

凌から褒められ、あぁ、浴衣を買ってよかった・・・としみじみ思った。

「あれ、湊と羽田は?待っててくんないの??」

振り返って、誰もいないことを知ると、凌はちょっと怒ったように、

「なぁんて友達甲斐のないやつだ。・・・ってか、アイツら仲いいよな。」

と言った。

いやいやいや。

私があなたを好きだから、

2人とも気を利かせてくれてるのですよ。

そういえば、

前に湊が言ってた。

『藤咲は人の倍鈍いから、大変だよ』と・・・。

気づいてくれるのを待っていたら、ダメだとも・・・。