ソプラノ

―俺は手術室に向かって走る。








涼を乗せたタンカが、何人かの看護師によって運ばれる。








―ガラガラガラッ





角を曲がり、手術室へと急ぐタンカに必死でついていく俺。






俺は、やっとのことで涼の白い手を掴まえた。







麻酔が効いてきたせいか、涼は以前のように握り返してくれる事はなかったが、薄っすらと開けた目で、俺の姿を見つけ出した。











涼と目が会った瞬間、俺は喉の奥につまった言葉を、大きな声で涼に叫んだ。













―涼に、届くように。