―気がつくと、俺は病院のベッドに寝ていた。


天井が見える。



重い体を起こすと、母さん、涼、凛さんがいる。






「あ、弾くん。昨日手当ての最中に寝ちゃったのよ。疲れてたのね」



凛さんは俺の左手の包帯を取り替えながら言った。




―ふと気がつくと、右足にギプスがついており、腹にも包帯が巻いてあるような感触がある。









「あれ?俺こんな怪我してたか?」




俺は右足を上げてみた。



―ズキッ




「っ!」


右足に激痛が走る。




「あぁ、もう!動かしちゃ駄目よ!」




凛さんは慌てて椅子から立ち上がった。





「もう・・・喧嘩っ早いのね。入院が伸びたわ。3ヶ月間のね」






凛さんはため息をつくと、母さんに頭を下げて「お大事に」と言って病室を出て行った。





「へー伸びたのか。入院するぐらいの怪我か?」




俺は母さんに尋ねた。





「へーじゃないわよ!全く。どんな連中と喧嘩したら肋骨が折れるような怪我するの  よ!?」



母さんは頬を膨らませ怒っている。





「悪いって・・・・」




俺はまだ文句を言っている母さんに謝った。








「わ、私のせいです!ごめんなさい・・・」




急に涼が椅子から立ち上がったと思ったら、母さんに向かって頭を下げた。