ソプラノ

「先、行ってるよ」



柚はあたしと涼ちゃんに声をかけると、石段を下りて行った。











「涼ちゃん。行こっか」


あたしは涼ちゃんに声をかけた。




涼ちゃんは一向に歩こうとはしない。





あたしは涼ちゃんの手首を優しく掴み、「行くよ」と呟く。





振り返ると、涼ちゃんは泣いていた。





「涼ちゃん?大丈夫だよぉ」



あたしは掴んでいた手首を離し、涼ちゃんの頭を優しく撫でた。





「弾が、守ってくれたでしょ?ね、もう大丈夫だからさ」








あたしは涼ちゃんの背中をさすりながら、星の瞬く空を見上げた。