ソプラノ

「だ・・・・弾!」






涼は俺に駆け寄ると、俺の頬を両手で包み込んだ。





薄っすらと目を開けると、涙で顔がぐちゃぐちゃになった涼の姿があった。





「りょう・・・・大丈夫か・・・なんか、されてねぇ?」




俺は切れた口の痛みに耐えながら尋ねた。







「うん・・・リンゴアメ、潰れちゃったけど・・・」





と、涼は泣きながら微笑んだ。




重たい体を涼に支えてもらいながら起こすと、陸と俊介が苦笑いしながら俺を見る。





「悪いな、止めてくれてなかったら、今頃刑務所だったかも・・・」






俺は二人に向かって謝った。





「気にすんなよ!まぁ~あんなに切れた弾初めて見たけどな!」




と、陸と俊介が笑った。








「俊介!タクシー呼んだから、早く病院連れてかなきゃ!」



柚と由希が息を切らせ上がってきた。




「おう、じゃあ、行くぞ」




陸が俺の手を自分の肩に回し、俺を立たせた。




「痛てぇ!」





俺は空に向かって叫んだ。





そんな俺を見て、陸と俊介は「思ったより元気だな」と笑っていた。