ソプラノ

―左手はもう使い物にならない。




でも、まだこいつらを許せねぇ。






俺は右手と足で男達を殴り、蹴った。







女は恐怖したのか、泣きながら石段を下りて行った。







「ゆ・・・・ゆるしっ・・・ぐぇっ」



殺気満ち、何度も殴りつける俺に、男達は震えながら謝った。







―でも俺は止まらない。





最後の蹴りを腹に入れる前だった。





腕を後ろから掴まれ止められる。





「誰だ!離せっ!」






俺は後ろを振り返る。



―そこには陸と俊介が立っていた。







「もうやめろ・・・。もういいだろ」





陸が静かに囁いた。





俺はその言葉を聞き、フッと何かが切れたように地面に倒れこんだ。