ソプラノ

「あ、そういえば涼、リンゴアメは?」






俺はさっきの約束を思い出し、涼に尋ねた。





涼はニッと笑うと、





「そうだった!う~ん何個買ってもらおうかな?」





「おいおい、一個じゃねーのか?」




俺は悪戯っぽく笑う涼を見て言った。




「残念。一個なんて約束してないもん」



涼はべーっと舌を出すと、近くにあったベンチに座った。




―買ってこいと・・・。





俺は「1個な?」と苦笑いして、リンゴアメの屋台に向かって走った。




涼がいるベンチから結構遠くにあったリンゴアメの屋台。




リンゴアメを買い終えた俺は、涼の元へと戻る。







―しかし、そこに涼はいなかった。





どこ行った?





「涼!」






俺はその場で叫んだ。



でも涼はいなくて。





不安と恐怖が交差する。