ソプラノ

迷った末、





俺は、彼女の肩に手を置く。




―その瞬間の、彼女の顔を見てしまった。






―薄笑っている・・・・。怖い。





そして、耳元でこう言った。










「ごめん、好きな子いるんや・・・」







と。












彼女は目を見開き「誰ですか」と、さっきの猫なで声とは違う低い声で言った。








「それは、関係ないやろ・・・」





彼女は両手をぎゅっと握り締める。








その拳は震えている。











「安西先輩でしょ?安・西・柚・先輩っ!」







彼女はキッと俺を睨む。








―怖ッ!誰!?






―この睨んだ顔、何かに似ていると思った。









「何でっ!あんな人のどこがいいのっ?」








彼女は声を荒げ、貧乏揺すりを始めた。








―うぇ・・・・この子の本性出たぁ・・・・。








俺はぶつかった時と、今の表情の変わりようにドン引き。