ソプラノ

―1年C組












「ねぇ、聞いて!この前転校してきた橘先輩いるじゃん!さっき廊下でぶつかっちゃったぁ~!」






あたしは友達に大きな声で言った。






「え!まじ!?あのかっこいい人!?」


「超羨ましい~!」


「しゃべった!?」




友達は口々に聞く。









「なんか近くで見ると綺麗?ってかマジかっこいい人!あたし、今回橘先輩狙いでいこっと!」






あたしはポケットからリップを取り出すと、乾いた唇にベリーの香りのスティックをはしらせる。







「また~?ターゲット多くない?あ、そういえばぁ、俊介先輩って、付き合ってる人いない?」





あたしは友達の言葉に耳を疑った。