ソプラノ

―『お前、柚の事どう思ってる?いや、柚のこと好きか?』











体育の時間。










俺はボールを追いながら考えた。








“好き”かって?








―『俺、柚に振られたんだけどさ、あいつ、眼鏡で、関西弁の奴が好きなんだって言ってたんだ』








“眼鏡”?



“関西弁”?









俺の足元に来たボールを味方へと蹴る。









―『なぁ、そいつ、誰だと思う?俺が言っちゃいけないかもしれないけど・・・でも、柚はお前が好きなんだよ・・・お前は柚のことどう思ってんだ?』








“柚は、俺が好き”?







「そんな事ってあんのか!?」








俺は再び足元へと転がってきたボールを、力いっぱい空へと蹴り上げた。