ソプラノ

なんでそんな顔をする?








柚はしばらく考え、紙に返事を書き出した。









「じゃあ、ここの英文、皆で訳していこう」






先生は俺の列の先頭の奴を当てる。










―えっ、もしかして俺回ってくる?






俺は教科書の英文を慌てて読み返し、自分に回ってきそうな文を探す。










俺の列の2人目が当たった時だった。









柚が俺の机に手紙を投げた。








小さく折った紙は、俺の筆箱に当たり、床へと落ちる。







―やべぇ!









俺は咄嗟に腰を浮かせ、先生にばれないように静かに手紙を拾った。








席に着き、柚の方を見ると、「ごめん」と口ぱくで謝っている。









俺は冷や汗をかきながら、「大丈夫」と口ぱくで返した。